[そのあと宿屋の仕事を片付けながら、ジムゾンが最後に向けた笑顔>>2:340を思い出す。何故彼が笑ったのか、いくら考えても分からない。
大切な人を失い、二度と作らないと言われたときは、何となく理由が理解できるような気がしたのに、何故肝心なときに気持ちがつかめないのだろう。]
”友人と思っていません。”>>2:339
[もし言われていたら、普段の自分なら”奇遇だな、俺もそう思っていた。”と同じ感情を返しただろう。ゲルトが狙われた理由を反論し>>2:98、突きつけるような言葉を発した>>2:99ニコラスへの対応と同様に。
だが、自分には二度と訪れないと思っていた穏やかな時間―ハーブティを飲み、菓子を摘み、幼少時の話を聞きたがったジムゾン>>2:341との会話―を過ごせたのは、間違いなく彼のお陰だから。
寂しさは隠せなくても、笑顔を向けながら告げるだろう。]
それでも俺にとってはお前は友達だよ。**