― 平原南 ―[総司令の命に答えて、その場の全兵が一点を目指し進軍する。あらゆるものを押し潰すかごとき流れを止めることなど、何者にもできなかっただろう。その声を除いては。>>1:326敵兵の壁を一度突き崩したところで手を挙げ、握る。重歩兵の歩みが止まり、軽歩兵らは徐々に戦場から下がって隊列を組みなおし始めた。重々しい足音が途切れ、視界が通った先に、その者を見る。]