[エントランスを抜け、階段を駆け上がり、その先の階層を幾つか抜けた先。
そこは、五芒星形の大広間だった。
銀色の煌きを散らした薄紫の布に飾られたその場所の中央には、巨大な水晶玉が、ひとつ]
「……やれ、きてしまいましたかぁ。
やっぱり、なあ……光の御仁落ちた時点で、闇の御仁にフラグブレイクは無理だったかぁ……。
まあ、しゃあないわなぁ……働くかぁ」
[やって来た一行に向けられたのは、今までとは一転、やる気のない響きの若い男の声。
声の主は広間の奥、五芒星の頂点部分に座す者。
異国風の装いに身を包み、肩にはこれまた、異国風の刀を担いでいる]
「……自分、影のシェイドいいます。
まずは、ここまでの到達お疲れさんですわ。
ま、あんたさんらからすりゃ、自分らの降臨は理不尽ですし……来ないわけには、行かんかったんやろと思いますが」
[語る口調は緩いが、纏う気配は冷たく、鋭い]