...成る程、陽気を司る神仙が地に降りれば、開花が早まる...と、いうことですか。
[例えば陽気の極みである朱雀神、或いは花開く春の神でもある蒼龍神...彼らではなく、玄武神でなくてはならぬ理由はそこにあるのか、と]
『然り。それに地上の様子に詳しい者は、天に多くは無い』
[それもまた事実だ。地に降りて再び戻る事、それ自体にも、それなりの力を要し、長く地上に留まる神仙は、さらに稀。元より、地への転生を繰り返す玄武神こそが適任、と、告げられれば、漸くにして納得に至る]
御意...。
[確かに承ったと頭を下げた玄武神に頷き返し、天帝は言葉を継いだ]