いずれにせよ、捨て置ける手合いのものではないな。均衡揺るがす過剰なる陰気……均衡を正さねばならぬこの期には不要のもの。[薄く笑みつつ、意識を凝らす。それが向く先は、『いとし子』と称する自身の眷属]……いとし子、聞こえているか。陰陽の気に乱れが生じている──私はこれより、その討伐に赴く。……が、その前に一度、天帝の御前に参る。お前も共においで。[そんな、一方的な言葉を伝えた後、朱雀神は翼を広げ飛び立つ──天上宮へと向けて]