私は、『全てのカード』を集めたものを、とりかごの外へ誘う、と言った。
……だが、不本意な事態により、カードの一部は私の手元に残ったままだ。
……そこで、君に一つ、問おう。
[ここで一度言葉を切り。
『紡ぎ手』は僅か、目を細める]
『勝者の権利』のみを享受し、このとりかごの外へと向かうか。
……私を退け、全てのカードを手にする事で『真なる勝者』──『デッキ・マスター』となり、己が願いをひとつ、叶えるか。
その、何れを選び取る?
[問いかける声音も、向ける瞳もごく静かで。
同時、そこにはどこか楽しげないろも織り込まれていた。*]