―前日・談話室、承前―[全てが終わって、リゼットはパメラの亡骸に歩み寄り膝をつく。泣いてはいけない。きっと、パメラは少女の涙を望まないから。泣くわけには、いかない。大切な人を見棄ててしまった自分に、そんな資格がないことは分かっていたから。麻痺毒を使って抵抗すれば、彼女と二人逃げ出すことも出来たかも知れない。なのにリゼットは何もできなかった。――否、何もしなかったのだ。後悔に心が塗り潰され、視界が歪む]