人狼物語−薔薇の下国

469 グラムワーグ・サーガ3 〜反撃の嚆矢〜


皇子 ロー・シェン

[ クレイモアの刃が、双子の左右の片腕を斬り落とす、しかし、彼等はそれでも怯まず、逃げることもせず、残った腕で短剣を握り、左右から再び男へと迫る。

恐るべき執念、恐るべき意志力と言えた。
これが魔王への忠誠心ゆえだとすれば、魔王には、心を持つ配下が、二人はいたということだろう...そんな考えを、男が抱いたのは、全てが終わった後のこと ]

くそっ!!

[ 今は、何ひとつ考える余裕も無く、判断は、瞬時、殆ど只の反射に近く身体は動く。

避けることは、もう出来ない、だから、その刃が届く前に、倒すしかない。

男は、一度、身を低くしたかと思うと、必殺の毒が届く寸前...懐から抜いた短剣を少女ローズマリーの胸に投げ、手にしたクレイモアの刃で、少年ローレルの胸を貫いた ]

(2) 2017/02/07(Tue) 00:43:21

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