[しばらくして、飛ぶのに支障がない程度に回復した所で、蟷螂は動き出す。 何もなく広い上空よりは、ある程度の障害物がある方が、自身の飛行の持ち味は活かせる。 しかしそれは、梟にとっても同様であるだろうか][蟷螂が選んだのは、空に最も近く、最も遠さを感じる場所。 ――自身がずっと忌避していた場所]