シメオンさん、……。
[窓の下に、シメオンの命の証が花開いている。
沈黙の後、瞑目する。
死に近しい墓守は、獣の牙にも人の手にもかからず逝った]
一度、仕切り直しませんか。
誰も彼も、ここにいては血に酔ってしまう。
[オズワルドには迷いが、アルビンは加減があったが
彼らはどうなっていたか。
この場で一度に多数が命を落とせば、一貫の終わり。
シメオンの死に際によってそういう印象は強まったのでは
ないだろうか。そう警戒し、一度引くことにする。
……『新月』の容態を気にして、コエにならない声をあげつつ**]