ま。嬢ちゃんがジークの知り合いだってんなら、馬鹿貴族ってわけでもねぇか。
深窓の御令嬢はこんなもんに乗りたがらねえだろうしな。
別に足手まといだとかはどうでもいいけどよ。
練習するってんなら、後で競争でもしようぜ。
オズワルドだ。
なんかあったら叫べよ。
[あれの友人の妻だというなら、邪険にするものでもない。
なにかあれば守ってやろうくらいのことは思っていた。
しかし、ジークの友人と言われて思い出すのは、これもまた妙なところで顔を合わせた赤毛のいけ好かない野郎……である。
若干、嫌なことを思い出したという顔になった。*]