― 私室→廊下 ―
[部屋を出ようと思い立った所で、ふと入口の前で足を留める。
ポケットの中にある傷薬の小瓶、それを使う場所は決まっている。
もう痛むことの無い古い傷のある場所へ。
雨の日は心なしか古い傷が疼くような気がする。
それは、そこに無いものがあるような錯覚をも伴って ――
薬を塗り終えたその深夜、男は人気のない廊下を歩いた。]
ええと、貯蔵庫の鍵はオズが管理してるんだっけか。
[その頃にはオズワルドは既に部屋の内に居たか>>0:667。
ノックをしようと拳を扉に向けて振り下ろしかけた所で――]
フェリ?
[ジェフロイの部屋の方へ向かうフェリクスの姿を目にし>>0:632、
特段何を思うわけもなく、扉を叩く寸前で拳は止まった*]