―0日目・AM11:15・バルコニー―
そっちも?
別に上背があることを鼻にかけちゃいないけど、あんまり見下ろさなくて済むんだったらそんなに安心することはないね。
足元結構疎かにするし。
人間の視野って、縦軸には結構狭いと思うよ、俺。
[紙飛行機の君、文学めかして言ってはみたものの、少し臭かったろうかと覚えた一抹の不安はすぐに相手の一笑>>46に払拭されてほっと落ち着いたように一息ついた]
気に入ってもらえたのは僥倖ってヤツだけど――
紙飛行機の君、って自分で名乗るの、俺はどうかと思うよ、ディーク。
[自分で口にして、思わずその光景を想像して喉を鳴らして笑いいつつも、手持無沙汰に自分の掌の上で魔力を簡単に編む。
出来上がったのは相手が先ほど投げたのと寸分変わらない真白い紙飛行機。
それは空へ投げられた後、白く軽やかな軌跡を描き、
やがて手元から離れて制御を失った
でもそれって何だかすごくロマンチックな気がしたよ。
俺が詩人だったらこの出会いを三行詩にしたためてるところ。