………。
[フレデリカのありきたりで、それでいて本人もまた気休めだと思っている言葉(>>1)を聞いたアイリは…
…ただ無言で、一度だけその言葉に頷いてからフレデリカの顔を見つめていた。
フレデリカにとっては気休めにしかならないと思っていたかもしれないが、アイリに取っては今正に欲しい言葉であった。だから、アイリの瞳からは涙がさらに溢れてしまう結果になったのだが。
そうして、フレデリカは続けてアイリを自分の家へと誘う。その事に、アイリが拒否を示すわけがなかった。再度無言のまま頷いて、止め処なく溢れる涙をハンカチでどうにか抑えようとして、ようやく止まった所で…]
……ありがと。
[それだけ、少し枯れた声でどうにか伝えて。
差し出されたフレデリカの手をしっかり握って、アイリはフレデリカに連れられる様に食堂から出ていっただろう。]