[ けれど、すぐにその手から逃れた。
温められる資格などなく、一人孤独に、冷たい凍り付いた"死"の中で、生きなければならないのだ。
ふ、と力無く笑みの形をつくる。 ]
エディを殺したのもおそらくは……
一緒に居たときに、
襲われたと、聞きましたから。
[ ちら、と視線をジークムントへとやって、告げる。
名は呼べなかった。
おやすみなさい、胸の裡でもう一度、告げるだけ。
ガートルードがその場を離れるようであったなら。
ナネッテはその背を見送って。
壁に背を預けて、ずるりと、座り込んでしまうのだ。
ずきり、ずきり……瞳が酷く痛んだ。 ]**