結論から申し上げましょう。
文書が偽造された痕跡は――全く見つかりませんでした。
筆跡は真似たものではなく、紛うことなき先王陛下の物。
玉璽の印影も細かい部分まで一致し、偽物の可能性は皆無。
文書の保管庫に立ち入ったのも陛下のみであるという証言が、
複数の侍女や近習たちから取れています。
[嘘は、言っていない。
偽造された証拠が何一つ見つからなかったのは本当で、
参謀本部のアレクシス殿ですら、疑わしい証拠は何も出ていないと言っていたのだ>>2:246。
ただ、確かであるという証拠も見つかっていないだけで。]