[問答をしてもドロシーの意思が固いと知れば、カスパルは力なく首を横に振った。
銃を取り上げ拘束することは可能かもしれないが、発症者の力で抵抗されれば敵うはずもない。]
……銃は、あの時はなかったから知らないが。
俺は死ににくかったと記憶している。
[暗に前世では自殺を試みた事を口にしながら、自分の拳銃を取り出し己の唇に当てる。]
確実に自害するならば、銃口を口の中に入れて撃て。
あなたはどうせ、俺には撃たせてくれないんだろう。
……いや、気にするな。
[そう言って思わず笑ってしまう。
これは何かをしたという実感が欲しいという、カスパルの自己満足に違いない。**]