― 翡翠ヶ淵 ―[凝縮された力――天界のそれと、『虚無』の『澱み』という相反するもの。それらは反発と融合を繰り返した後、ぶるり、と大きく震えた] …………![反射的に低く身構え、咆哮を一つ、上げる。風龍峡に響き渡るそれは、天輪湖に集う面々にも届くもの。同時に放たれるのは、異国の神獣の王より受け継ぎし神気。それと、闇の精霊の力によって『澱み』が拡散するのを防ぎつつ、目の前で起きる変化をき、と見据える。凝縮した力はしゅるりと淵から立ち上り、その形を変えていく]