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眩しい……
そう思うと、一度身を捩り、身体を起こそうとする。窓から朝の光が差している。
ここ……は………
目を開けるも見えるものに見慣れたものはない。それは自室ではないことを意味していた。それなのに何故かとてもホッと出来る場所。
あぁ……ここは………
部屋を見回せばすぐに分かる。幼馴染──誰よりも大切な人の部屋。
昨日、散歩に出かけて……
えっと……
そこからの記憶がハッキリしない。いや、覚えてはいる。寒いねと言って帰ってきて…何気ない話をして…そうして私はここで眠ってしまったのだろう、そんな1日を終えた記憶。覚えてはいるのだが実感を伴わないそれで。それよりも先ほどまで見ていた夢の方が何があったか覚えていないのに何故か現実感を帯びているような気がした。]