― 宿屋談話室・早朝 ―
[いつもと同じように暖炉で部屋を暖める。
別れの挨拶を終えたと判断したあと、パメラも昨夜の内に倉庫に運んだ。
しかしヨアヒムの部屋を掃除したとき、天井板の隙間に隠した”滅びた村の記録”>>4:98は見つけることができなかった。そこまで捜索することは思いつかなかったから。
オットーが起きてきたら、”今朝も朝飯の支度を頼む。”とお願いして手伝ってもらう。
ソーセージと豆と人参のスープ、ポテトサラダ、瓶詰めにしてあった梨のコンポートとパンを出した。
それからふと思いついて紅茶も淹れた。”ご自由にどうぞ。”のメモを添えて、一息つく。
さて今朝は全員の無事を確認できるだろうか。
それとも、また誰かが欠けていまうだろうか――。**]