─処刑場─[オットーの聲は聞こえない。何も語らない。――だが、そこから感じる息遣いは――…] 悪いな、アルビン。 俺を憎んでいい。 こいつが人狼に与していたのは確かだが、人狼だと確信していた訳じゃない。 むしろ――… いや、いい。 中に、運んでやってくれ。 独りじゃ寂しいだろうから。[頬に付いた返り血を指先で拭うと、アルビンの返事も待たずに宿に戻った]