―深夜・避難部屋―
[夜遅く避難部屋を訪ねる。シモンは中で眠っているようだった。先ほどの酒が効いているのだろうか。
静かに扉を開ける。周囲を軽く見回すと、起きていたリーザと目線がぶつかった。
やはり、先ほど狩人だと名乗りを告げたのはどうやら嘘ではないようだった。クララを殺したことも。]
…よぅ、チビ。
お前は毎日こうやってシモンを護ってたんだな。
[片手を挙げ、そう告げる声は何だか少し元気がない。
こんな夜分に訪ねてくるだなんて普通ではない。薄々感づいているのだろう。こちらの正体に。2階に行こうと促されれば、素直に同意した]
―――ああ、いいぜ。俺だってここでなんかすんのは本意じゃねぇよ。
[ちらりと眠るシモンを見て、扉を閉め避難部屋を出る。少女と二人で2階の一室にあがった。]