人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


記された一葉


 「竜が駆けたよ。」「駆けていったよ。」
 「天に昇ったよ。「昇っていったよ。高く。高く。」
 「あとになにか残っているよ。」「竜がおいていったよ。」
 「「「たくさんの種。明日芽吹く花。」」」
 「それと、ひとつのちいさな夢。」

――― 草原を吹く風の音


 純粋な、という言葉に人はいろいろな意味を持たせる。
 透明な。穢れを知らない。無垢な。美しいイメージだ。
 だが時に別の意味も持つ。無邪気で、気まぐれで、残酷な。
 その意味で、彼はまさに純粋で、美しかった。

――― アーケン・フォン・ジェメリー 『殺人者たち・その世界』

(0) 2014/04/04(Fri) 00:30:58

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby