[玲緒の思うことなど、聡いベルティルデは理解しているのだろう。
慰めではなく諭す言葉が、柔らかな声音で告げられた。>>2:350>>2:351
優しい手に撫でられるがまま、
桔梗色の少女に、泣き出しそうな歪んだ笑顔を向ける]
……そうだね。
私たち、きっと強くなれるよね。
このまま、一緒に――
[口に仕掛けた言葉が音を結ばずに消えてしまうのは、
耳に落ちる神官長の声>>2:345 のせい。
遂に訪れたその時。
怯える小さな手で、左肩に触れる相棒の手を包み込むようにして取ると。そっと頬にあて瞳を閉じた]