[ 敵手と認めた相手を捜して歩き出しながら「わかんない」と呟く娘の声に、そうだろうなと、胸の内のみで嗤う ]お前も......帰りたいと思うなら、ここから出るまでは、自分の事だけを考えろ。[ 相容れぬと、判っている娘に、それでも、背中越しにそう声をかけたのも、単なる気紛れ...その筈だ* ]