ー早朝ー[まだ仄暗い早朝に目を覚ます。][とん、とん、と甘夏の皮を刻みながら、ルートヴィヒは昨日のことについて思い出した。>>1:142、うめあわせはかならず、と言ったリヒャルトの苦笑に、密かなファミルとルートへの配慮を感じて、]……そんなん気にせんでええのに、のう。[と、ちょっぴり苦笑い。][皆を起こさないようにひっそりとマーマレードを作って、蒸したビンにつめるころには、太陽が地平線からすっかり顔を見せていただろう]