……ニコラス、にいさ…、 っく、
[>>1:456 流れる涙も、嗚咽も。
どれだけ止めようと思っても、止まらない。
今まで我慢していたものが、全てあふれ出したかのように。
背を叩くリズムが、かつてのことを思い起こさせる。
幼い頃は、ひどく臆病だった。
近くを飛び回る羽虫に驚いた自分を、
目の前の彼は今と同じように背を叩きながら宥めてくれた。]
……ごめん、
[これ以上は彼を困らせるだけだ。
自分を落ち着かせようと、うっかり、息を深く吸い込んでしまう。
ふらり、先ほどのニコラスと同じように、
倒れこみそうになってしまう身体を、ベッドに手をついて支えようと。]