― 紅梅の丘で>>_405 ―
[少し癖のある柔らかな髪が耳を擽る。
それがミリーの手練とも知らずにまんまと術中に嵌り
囁かれる言葉にもぞくりと身震いする。]
もちろん幸せにするよ
ミリー 愛してる
ミリーがいれば 他には何もいらないよ
一生大切にする
[情欲に浮かされた譫言ではなく、本気でそう思う。
ミリーがいれば何もいらない
そして、ミリーのいない人生など何の意味もない、と。
上から見下ろされ、弧を描く糸目は悪戯な色を含み
またひとつ、知らぬ表情を垣間見ればごくりと喉を鳴らした。
自分が淫らなのは僕の所為だと言われれば>>_406
苦笑いして]
いや もともとミリーに才能があったんだよ
無垢で純朴なミリーの中に
こんなミリーがいたなんて ね
………っ ぁ