― 紅梅の丘で>>_365 ―
[抗議の視線は無論、逆効果など知る由もなく
男を煽るのは無意識だ
淫乱だと告げる揶揄帯びる声音に、一度小さく吐息を零せばしなだれて
男の耳元、近づく事で髪で擽らせて]
そうさせたのは、シグじゃない
私貴方しか知らないのに……全部、変えてしまったのはシグだもの
責任とって、幸せにしてよ誰よりも
そしたら私、貴方を一生幸せにするわ
[先ずは今。貴方も気持ちよくなってもらおうかな。なんて
途切れ途切れに伝える言葉も矢張り男を煽ることになったろうか
自分の悪戯めいて男の熱を触る行為は、彼の余裕を剥ぎ取る事に成功したようで
悪戯っぽく笑んで、成功と言わんばかりに目を細め]
シグの白い羽と、私が小悪魔なら黒い羽?
ぴったりじゃない
[と、口付けで熱を交換すれば
とても楽しそうに、笑みを零した]