もっ……と、ぜん、ぶ……
我慢なんっ、て、要らないから……
[ みせてと落ちる言葉は彼の唇の近く。
無意識に戒めとして添えていた手を
自身を慰めるようにしてぎこちなく握り込んだ。
その間も白濁液を零しながら
彼の動きに合わせて変わる形で寄り添い ]
あなた、だけのぼく……だよ。
[ 月にも星にも天の調べにも震える喉を
差し伸べず。
残った片手が彼の輪郭を撫でり、
うねる媚肉が彼を包んで離さない。
いつかこの身を苛む後悔すらも笑って
吹き飛ばせるようになれば、なんて。
そう遠くない内にありそうな事を
思いながらも頬を撫でた片手は彼の首裏へ。
強請るように引き寄せれば自然深くなる繋がりに肩を震わせるもの
短い髪から覗く耳朶をやんわりと唇で
挟んで丸い歯牙で擦ってやった。
囁きこむのは神を敬う調べではなく、
クレメンス。
たった一人の名だ。 ]*