― 数日後 ―
[何度か逢瀬を重ね、体を重ね、ミリーとは順調に付き合っている。
ミリーも慣れて、すっかり定番になった空中散歩で
紅梅が咲き始めた丘の上へとやってきていた。
冬陽が降り注ぐ場所で、僕の羽をベッドにしながら寝そべり
胸の上に愛しい人を抱く。
流れる雲を眺め、鳥の囀りを聞き、
他愛のない言葉を交わすふたりだけの穏やかな時間。
どちらからともなく重ねられた唇
抱き締める体温と感じる鼓動に
邪心が頭を擡げて来る
密着していれば強張った場所に気付かれただろうか。
ミリーを求めるように熱く見詰める視線の先
彼女はどんな反応をしているだろう。]