[彼の語る夢を聞きながら、
生徒はじぃっと先生へと吸い寄せられられるかのように。
二人の距離を殆ど放さず紐解かれていくリボンを映して――…
……衣擦れの音と共に落ちる包装。
胸元は緩んで、少し楽になった呼吸。
高鳴る鼓動のまま浅く速くなった呼気は、
幾度も擦り込まれた悦びの揺籠を思い出してか甘やかで]
……僕に手伝いって、できる……?
[ぱちぱちと瞳を瞬く。
そんな僅かな間すら惜しむように、じっとディタを見つめたまま。
……不安げに、それでいてその先を誘うように、
そっと指先で頭を優しく撫でながら]
でも、頑張るよ。
それがディーターがして欲しいことなら。
……何だって、頑張りたいの。