あれはな。主に期待しておったのだ。儂を遠慮なく乱暴に喚び出そうとした、主の力に。此奴ならば、儂を死なせてくれるやもしれぬとな。[召喚主に従わなければ、魔力供給も滞る。それが続けば、消失することもある。己の望む先が見えず、別の道も見えなかった竜には、いっそ消えてしまっても良いと思い浮かんでいて。主がどんな者か分からなかったあの時は、粗暴で乱暴な者にも見えていた。それが誤解だとはすぐに知れて、今こんなにも溢れそうな想いを抱いているけれど]