[抱き上げた身体から、力が抜けていく]ばか、お前……こんな時にまで、そんなこと。[何故彼女が微笑んでいるか、それが理解できぬほど愚かではない。けれど、それでも言わずにはいられなかった]クレア、……クラリッサ。オレも、愛してる。[血と戦塵に汚れた唇を、構わず塞ぐ。貪るように求め合った夜が、まるで遠い彼方のようで]ああ、見守っていてくれ。[どんどん冷たくなっていく彼女を、少しでも安心させようと。精一杯の強がりで、自分も微笑んでみせた]