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……そ、そこか。少し勇気がいるな。
[確かに急所と聞いて、考えやすいところ。だがそれとは別のことを考えてしまうのは、今までであればなかったこと。少しだけ動揺したように視線を泳がせた。言葉に出した通り勇気がいりそうだ。とは思いつつ、ふと思い出すことがあって]
そういえばな。先ほど、緑蛋白石まで使わなくてよかった。
[先ほどとは、花嫁衣装姿にしたときのこと]
勝手に色々しようとしていたからな。
ここにつけようか。なんてな
[抱き上げた花嫁のベールの内側、首筋へと顔を近づけて、甘い痺れ与えるような痕をつけて、結局やめて己の血脈とするように、魔力の塊である血で模った赤いリング。となったり、微妙に二つを合わせればどうにかして連れだせていたようなこととなっていたようであった]