だから……ずるいんですって……。
[彼の内面>>_44は知るべくもなく。
ただこちらの願いも迷いも、全て織り込んだ上で選ばせる、その在り方に詮無い抗議をする。
そして仕返しのように、思いの丈をぶつけて]
……んなの、ずっと前からに、決まってるじゃないですか。
でも本当のこと言ったら、もう一緒に旅してもらえなくなるかもしれないし……。
[性別を偽っていた頃から、胸の奥底で育て続けてきた想いだった。
彼は軽口と共にそれを受け止めて、けれどその手はこちらを抱きしめ、頭を撫でてくれている>_45]
い、今がその時です!
他にいつがあるって言うんですか……!
[とっておきの時と言われればそう返す他ない]