[>>_41苦笑を浮かべて私を見遣るイェンスくんから反論は無く。
だからといって、このまま泣いていて良い訳がないことは私も分かっていたから、どうにか泣き止もうと思えば思う程止まらなかった涙は、驚きでぴたりと止まった。
ついでを言えば私の思考も動きも止まって、目も真ん丸になってしまってもいた、けれど]
えと……
わかんないけど、わかった。
[>>_42実感したかったのが何か、は正直分かっていなかった。
でも、触ることで何かが実感できたのだとは分かったから、うん、と頷いて。
差し出されたハンカチの、自分が刺したものと分かるそれに、ぱちりと瞬いた後]