[…は冥界の底から地上の月を見上げていた。月にはお姫様が住んでいるってママが言っていた。誰よりも強くて優しいお姫様が]
カレル、私はその、仏様の啓示でなんとなく貴方が私を好いてくれている事には気付いていたわ。貴方の事を好きな子は沢山居ると思うけれど…私が一番貴方の事が大好きよ。この気持ちだけは決して負けない。
夜兎として目覚めて、耳を塞いでばかりだったけれど今は貴方の声を誰よりもよく聞くことが出来るから…私はもう自分を恥じないわ
[…は深く被っていた帽子を取り、ありのままの姿で居る事を心に決めた]