>>_47[離れ難かったが、素直に従ってくれる彼を、まだ頬を濡らしていた涙を拭って、見送る。地下に咲いた不思議な桜の木の下、衣服を着込んで、待つ]…ちゃんと戻って来てくれるかしら…[「ちゃんと」などという物言いに自嘲したくなる。しかし帰って来てくれたら、今後どうしたらいいのか…これからゆっくり考えるのも、悪くはないか…そう一人微笑みながら、きゅっと胸の前で手を組み、祈った]