儂が欲しいというなら、何も聞かずに連れ去って行け。儂自身からも、儂を奪え。…儂が言えぬ代わりに、主が儂に言うてくれ。傍に居たいと、主が愛しいと。儂を、主のものにしたいと。 …言うてくれぬか。[年若い素直さなど出せぬ故に、己が積み重ねてきたものを否定できぬと言いながら。懇願に乗せたずるい言の葉で、己の想い、胸の内を明かしてみせた**]