−戦場にて・別働隊との交戦の後−
――ふぅ、焦らせやがって。
[どうやら敵の別働隊は、それほどの数では無かったらしい。
こちらの被害も少なくなかったが、どうにか撃退することができた]
被害確認を急げ。
やられたのはカシムとマチスと、あと誰だ?
[その中にクレアの姿が無いことに、内心安堵の溜息をつきながら、兵たちに矢継ぎ早に指示を出す。
その時、すでに死んでいると思われている敵兵の一人が、声に反応して微かに蠕動を始めた。
手にはまだ弾丸の込められた銃が握られている。
そのことにまだ、自分は気付いておらず……]