−星の丘にて−
[グリード会場からそう遠くない場所にある、小高い丘]
さ、着きましたよお姫様。
[子供の頃には、険しい山のように感じたその場所。
だが大人の今は、なんのことはないただの丘で]
ああ、お前の言ってた通り。
星が、綺麗だな――。
[満天の夜空を背景に。
そのどの星よりも輝いて見える、大切な幼馴染の姿を捉えて]
オレたちの関係って、ずっと変わらないとおもった。
いや、変わってしまうのが怖いと思ってた。
何かの弾みで壊れてしまいそうで。
そしたら、一緒に過ごした時間まで否定されるような気がして――。
けど、昨日お前を泣かせてしまった時に、気付いたんだ。
変わらないままの方が、ダメになることもあるんだって。
それは、とてもとても怖いことだった。