人狼物語−薔薇の下国

320 四月の嘘は君の魔法


【秘】 漆黒の片翼 タイガ > 密売人 イェンス

― エピローグの前に ―

[腕の中の黒い猫は、降り落ちた囁く声に目を覚ます。
これは夢だろうか?
否、背を撫でる掌が、先の言葉を証明する様な暖かさと、
溢れる慈愛を伝えて来るのは、きっと、錯覚では無い。

返事の代わりに伸びあがって彼の唇に口付ければ、彼の腕の中で
猫の姿に転じた時と同じ虹色の煙を纏って、元の姿に戻った。
彼の膝にずっしりと容赦のない重みが掛かっただろうけれど、彼とて男だ、大事は無かろう]

……おや、効果はまだ続いていた筈だけれど。
魔法が解けてしまったね。

[彼は覚えているだろうか、このパーティーの最中話した
真実の愛のキスが如何とか、そんな夢のようなお伽噺。
彼と話した訳ではないが、彼もその場に居た筈だ

さて、これは互いの時が満ちた合図なのか、
はたまた偶々訪れた奇跡か]

(_9) 2015/04/07(Tue) 03:15:34 (yahiro)

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