― ソマリ・倉庫にて ―[>>*9もはや目も、耳も何もない。一本の緑――華やかに咲く花を飾る草のような緑。目には見えぬ新緑の琴線が繋ぐ「音」のみが、ドールを通して、耳の無い「ソマリ」に伝えられる。] そう、愚かで残念なお兄ちゃんと 最高に賢い、しかも若くて可愛い弟の僕。 ―――同じ双子でもここまで違うんだよ[16歳で止まってしまった時。更に若返ることがあっても、年を重ねることはない。 「ソマリ」はもういないのだから。]