まあ、他にも心当たりはいろいろある。
私は貴族には受けが悪いのだよ。
今まで知性ある貴族の男の楽園 軍事技術局に、平民が土足で上がりこんで軍部に重宝されていた。
戦争で焼け太りの魔女など揶揄する輩もいるものだ。
士官学校で私の授業を受けてくれた人や、直接ご一緒に仕事をした人ならば兎も角――
それ以外は、な。
それに、奪われれば確実に失点になるが。殺してしまえば後の筋書きは思いのままだ。少なくとも事故などで片付ければ手痛い失敗にはなるまい。
それでも――
ノトカーとジェフロイは自分たちで姿を現す。
彼らはそういう男だ。