人狼物語−薔薇の下国

525 ルー・ガルー戦記 11 〜カーマルグ半島帰属戦〜


【鳴】 王国軍参謀 ギィ

 
 ゼファーが納得するどうかは、相手の柔軟さ次第だろう。

 先ほど、ザール将軍にゼファーが兵を引けば、侵攻の件は不問に付し、ある程度は損害補償も出すと打診してみたが一蹴だった。
 あれは多分、遠回しすぎて、裏が伝わっていないな。


[ 帰還を支援する船を王国側から出すと言ったのは、兵のみを乗せるにあらず、彼らが国で「戦果をあげてきた」と報告できる程度に物品を積み込んで引き渡すためだ。
顕彰碑もまた、海賊討伐をして王国に貢献したという形で戦死者の面子をたてて、遺族に謝恩金を出せるようにという名目になる。
ゼファーが二度と侵攻する気を抱かないように叩き潰すのではなく、慰撫する。そういう戦略である。>>91]


 王国としては、隣国が暴徒化──それこそ海賊の強化版になるのは避けたいことだ。
 彼らが、飢えることのないように、ただ、施しとは思われない形で援助していきたい。
 少しばかり豊かになれば、彼らの意識も軍事以外に向くのではないかな。
 好きなことをしたいとか、外国に行ってみたいとか。
 

(=16) 2019/11/09(Sat) 22:31:39

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby