― 応接間 ―
[此方が応接間に辿り着くのと同士に弟も到着したようだ>>=8。
久し振り、と言っても諸外国からの視察で城を空けていた頃より遥かに短いが、共に宮中に居ながらも会っていない期間が久しく感じさせたのかも知れない。
憂う弟に向けた視線は鋭いもの、意図せず発した眼光に彼は怯む事は無く。
穏やかさを持つが折れぬ強さを持つ弟の顔>>=9。
成る程、と心の中で呟きながら、初めて見る弟の一面を見遣りながら席を薦め腰を下ろす。
前置き無しに報告書を提示し、書類を眺める弟の顔を表情を見逃さぬ様見つめていたら、見る見る曇ったものへと変わっていく>>=10。
開口一番に出る言葉は不備は無い、というもの。
貧しき者達に利の恩恵を受ける様に施策したと>>=11。
父を認め施行し、実際弟が町へ視察し不備は無かったと告げる様子を見せている。
確かに一月前弟は城を抜け出し街へ足を運んでいたのは事実。
何処まで確認をしたのかは定かではないが、治安的に安定していたのだから正しく施行されてたとは思う。
少なくとも弟が施策し、父の目も通し正しく施行し運用されてた、という情報は理解した。
と、施策を共に練った者の名を聞けば思わず眉間に皺を寄せてしまう>>=12。]