[異様な空気を感じ取った。このままだと確実にどちらかが死ぬだろう。大切な友人と、愛する恋人、そのどちらも失うのは嫌だった、判断は一瞬だった。恋人の手を取り全力で走り出す。愛する恋人には、仲間を裏切った狼である俺の恋人にはもう、俺だけだった。ずっと2人で共に生きると決めたから、2人で生きれる場所を探すんだ。友人には周りに人がいる、自分以外にも大切な友人が、支えてくれる仲間がいる。…きっと、大丈夫だろう。]
ごめん、ノトカー…元気でな。
[ 脇を走り去る時、そっとつぶやいた別れの言葉は友に聞こえただろうか。 ]