[北の国にゾネス要塞の内部情報を漏らしたのに、守るとは。
そんな自分を責める心の声を無理矢理耳を塞ぎ、重苦しい罪悪感を決して表に出す事は無く。
死んで逝った幼馴染の願いを叶える、と心に決めた。
ラメールなど滅んでしまえと、消えてなくなれば良いと思っていたのに、如何して簡単に変わってしまうのか。]
……ウェルシュ。
[縋る様な願う様な声に此方は振り向かず>>=5。
頭を僅かに垂れさせ、視線を下へと落としながら口を開く。]
今までやってこれたのだ。
これからも、先、ずっと……。
[大丈夫だ、なんて言えなかった。
本来ならば、嘘でも大丈夫だ、と言って安心させるべきなのは知っているし、理性はそうする様に言うのだが。
ラメールが壊滅に向かう事を知っている己には、弟の前では、その言葉を投げかける事が出来なかった*]