[ もっとも、エキゾチックな彼の外見をあげつらう者は神殿にもいた。「悪鬼と契約したのだ」とか「いっそ闇の神の生贄にすれば」と言ったやっかみが囁かれる。一度はギデオンも、「嫉妬は醜いものだ。反省するといい」と言ってやるのだが、二度目になれば、するだけ無駄と割り切った。ベリアンを外見で侮蔑した輩の唇は翌日には芋虫のように腫れ上がり、水を飲むのも辛いと泣いていたが、刺激的なハーブの入った菓子でも拾い食いしたのだろう。]